今は、基礎体力作り!

勉強とは、よく、なんでやるのかと問われたとき、“基礎体力作り”という言い方がされます。確かにその通りだと思います。社会に出れば、過去のどの例を持ってきても当てはまらないケースが生じることもあり、そういう時には、自分で納得のいく答えを出すことしか方法はないですし、また、相手との交渉事なんかにおいては、いくら自分でプレゼンテーションに磨きに磨きをかけたと思っていても、それが必ずしも成功に結び付くとは限りません。しかし、現実とはそういうものであって、それが世の中なのです。だから、この先、世の中がどう移り変わろうとも、それに対応する力を付けるには、今、やることというのは“基礎体力作り”に他ならないのです。基礎体力を付けておけばおくほど、社会で生かすチャンスは膨らみ、活躍する場が増すのです。何も、将来どうしたい、とか、夢を持ってとか、先のことばかりに目を向ける必要はありません。大事なのは、今。現実の中で何に興味が沸いてきて、何に対して真剣になれるかです。道で歩いていて、ハッとした瞬間に老人を手助けしてそれで介護の仕事に興味を持ち現実にその仕事に就くこともあるわけです。恋愛だったら真剣になればいいと思います。結果、どっちに転んでもいつかその恋愛小説を書いてやるんだ、というぐらいまでやれば、私は、それでいいと思います。人と比べる必要もないし、他人の評価なんていうのも気にしなくていい。そう考えていくと、そんな基礎体力作りをするのに最も適しているのが、実は学校でやる勉強ということになるのです。国がその年齢に応じて本当に必要なものをきちんとまとめてくれていて、その中からまんべんなくやり、興味が出てくるものにはさらにどんどんやっていけばいいというようにうまく構成されています。ただ、最初からこれはいやだという決めつけをするのはよくありません。それは、人生あとになってからけっこう味方というのは変わるもので、最初に決めつけてしまうとチャンスを減らしてしまうことになりかねないからです。だから、今の子供たちは、大人を見るときに、「この人はどれだけ基礎体力を付けてきはった人なんやろう?」という目で見たら面白いんじゃないかと思います。テレビで有名人なんかを見ててもそうすると、感じることもいろいろあるんじゃないでしょうか。自分の周りにいる大人から順番に見ていくと、そしたら、もっと自分はこうしておきたい、といった願望や欲というものが湧き出てくると思うのです。「こうはなりたないわ!」というのも含めて。