よく、この教科は苦手!とか嫌い!とか言ってなかなか勉強をやろうとしない生徒がいますが、これは単に食わず嫌いをしているということが多いです。それは、小学校の頃に算数の計算でやり終わるのがクラスの最後になってしまって惨めな思いをしたとか、科学にわけの解らないアルファベットやカタカナが出てきて先生の話がチンプンカンプンでそれが頻繁に出てくることでアレルギーを感じてしまう、といったような過去のちょっとしたトラウマをその後にわたって引きずってしまっているからなのです。食わず嫌いもこれと同様です。ニンジンが食べれないという子供も、キュウリを見るだけでもいやという子供も、初めて味わったときに何かしら五感のどこかの部分で私には無理だ、受け付けないという決めつけを自分自身でしてしまっているにすぎません。そのようなときこの嫌いな食べ物を何とか食べさせようとする親はどのような行動をとるのかというと、その特徴を出来るだけ消し去り、別のもので引き立たせようとします。ハンバーグの中にみじん切りにしたニンジンを入れ、それを口にする子供には分からなくするといった方法です。これは勉強にも活かせます。社会が嫌いだという女の子の場合においても、嫌いだと思い込んでいる原因を探ると歴史の年表がぜんぜん覚えられない、というようなことがあります。では、そんなときには、無理にでも年表を覚えさせようとするのではなく登場人物や出来事や場所といったことにイメージを膨らませストーリーをどんどん作っていくというような勉強方法をしていくことで年表で頭がごちゃごちゃになる感覚を持つことなく別のところから興味が出てくるのです。ニンジンの生臭い匂いや触感にはふたをしておくのです。そうすることで、いつしか「前までは、なんか嫌いやと思ってたけど今ではぜんぜん平気やわ!生臭く感じるけど食べれる!」と思えるようになるのです。勉強の嫌いな教科っていうのも所詮それぐらいのものです。
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