日頃、よくみなさんは、「達成感」ということを口にされると思います。夏休みには夏期講習というものがあって、最後までやり切ったときは「達成感があって!」、あるいは、ノルマをやりきったときには「達成感を味わった!」みたいに。この達成感というものには爽快感というのも上乗せされてきて、あとには心地よさが残ります。
となると、最後まであきらめずにやり切るという最後の部分がどうしてもフォーカスされがちになりますが、実は、最後の部分よりも途中のところのほうが重要度が高いのです。
それはどういうことかと言いますと、「達成感」の感は、フィール(feel)、つまり途中でどんなことを感じながらゴールに向かっているかのほうが達成にの時に感じる思いや感動よりも時間的に長く重要で、達成したときに感じるものは途中に感じてきたことの積み上げの一部でしかないということなのです。
したがって、途中で冒険すればするほど、最後の達成感も膨らみます。嫌なことやつらいことや逃げ出したいこともすべて前向きに取り組んでクリアしてきたからこそ最後にこれまでの総和としての感動が生まれるわけです。
また、この時に大事なのが、感受性を高めて他人には出来るだけ共感し前に進むということです。feelは数値化できるものではありません。他人と比較するものでもありません。そこにどれだけ自分なりのドラマを作り出しページを積み重ねていくかなのです。そのほかには、違和感やズレというのもあるといいでしょう。
夏はまだまだ続きます。宿題にしろ何か課題を仕上げるにせよ、とにかく最後ばかりに目を向けるのではなく、途中を全力で楽しもうという気持ちをもって暑い風を心地よく感じてもらいたいと思います。
これは、社会人に対しても言いたいことです。目標やノルマといったものに達成感のあるなしは大事なことですが、それ以上にもっと途中のところで工夫は出来ないか、違った方法で取り組めば結果は違ってくるかなどを考えて行動を起こし、その途中でいっぱいいっぱいいろんなことを感じられるような生き方をしていってもらいたいと思います。そうすれば人生は豊かになります。
コロナ禍で不況のあおりを受けボーナスも出ないし転職しよう!そんな細い糸のような発想からは残念ながら人としての成長は望めません。
感受性を高め、人に対し共感を示し、且つ違和感やズレも失わず前に進む。
こうすることで達成感は、カンカン(感感)になります。