褒める前に考えてもらいたいこと♪

子供は褒めて育てよう!
書籍のタイトルにもありよく耳にするフレーズですよね。言われてみればそうだな、との思いで何とか自分の子供を褒めようと褒める努力をされておらる親御様も多いと思います。子育てのハウツー本などを読んでいると、どんな時に褒めると効果的なのかや正しい褒め言葉といったことについて詳細に書かれています。

では、それらを真似て実践しトライ・アンド・エラーを繰り返すことで果たしてうまく褒められるようになるのでしょうか。じっさいにはハウツー通りにやってもうまくいかないことの方が多い、だからみな多かれ少なかれ子育て中の親御様は何らかの悩みを抱えているのです。うまく褒められるようになってきた気もする、と思いきやまた別の悩みがひょっこり現れる。それが子育てなのだとある意味割り切る覚悟も必要なのだと私は思います。

ただし、そんな中で私からアドバイスできることがあるとすれば以下のようなことです。これを意識しながら褒めるという努力を親御様にはしてもらえればと思うのです。

それは、子供との距離感です。今の世の中、大半の親子関係が見ていると距離が接近し過ぎています。接近し過ぎてしまっているがゆえに効果的に褒められなくなってしまっているといえるのです。上司と部下との関係でもそうですし、コーチと選手との関係もそうです。親方と見習いとの関係もそうでしょう。

子供の自尊心というのは、親がある程度離れたところで見ていて初めて育つものなのです。親が見ていないところで自分一人で出来た!そして、そのことを知った親が喜んでくれ褒めてくれた。それで、次ももっと頑張ろう!もっと大きなことにチャレンジしよう!となるわけです。

それを、親の方が、こうしないといけない!とかこうやってはダメ!と口を出し、そこへはお母さんも一緒について行ってあげる!という行動をとるとその先にある自由と責任というものが生まれてこず、いつまでたっても親や他人を頼りにしか行動が出来ない人間になってしまいます。

自尊心の背中合わせには、相手を敬う心が存在し、自尊心が育っていない子は相手を敬う心も育まれないということも言えます。

また、自分の子供を褒めようと褒める努力をされておらる親御様に限って子供との距離感が近いという特徴もあります。それは、子供を思う心が強い結果、そうなってしまっているとも言えますが、このことが子供の成長の阻害要因なら取り除かなくてはいけません。つまり、子供との距離をもう少しおくことです。

したがって、褒めるということを上手くやろうとする前に子供との適度な距離感を親のほうが保つこと。これを先ずは、一番に考えてもらいたいのです。そして、距離間を保ては、同時に親側には我慢という忍耐力も求められます。放っておくというのは、放任することではなく、期待しながら見守り、何かあったときには手を差し伸べられる位置に居ることです。その位置からはエールは送れますが、考えて行動するのは子ども自身なので時には不安もありますが、でも見られているということが勇気に変わるのです。

そんな関係の中で生まれてくる「立派にやったね!」「次にもう一度チャレンジしようよ!」という言葉が子供のやる気を引き出してくれるのです。

是非、そのように考えてみてください。